富山城跡考


富山城跡の史跡指定の必要性について考える。
日本で初めて発掘調査がされた城跡として日本城郭史に記録されている。岡山市はその点でも高く評価されている。
所が、岡山の産業と云えば藺草の生産と万成石の生産しかなかった実情がある。
ウィキペディアによると万成石(まんなりいし)とは、岡山県岡山市北区の万成または矢坂地域]から産出される角閃石黒雲母花崗岩である。日本の銘石のひとつとして東日本の本小松石、西日本の庵治石と共にブランド化された万成石は、桜色の美しさから、昔も今も多くの人々に愛され、近年も需要は非常に高い国産の石材である。
万成石は万成地区が掘り尽くされ富山城跡の1/3が採掘され始めたため調査が始まったのが実情のようだ。所が産業・生活のため史跡指定を阻み、城跡の危機にある。無くても良いとの意見すらある。
すでに、風化が進み城跡が崩れた部分がある。今では土石流による危険地帯となっている。
岡山市は採石業者の保護のため、この危険地帯を災害危険地帯の指定すらされておらず地元住民は危険にさらされている。
ここでもう一度富山城跡の史跡指定の重要性について考えてみよう。
その歴史については既に多く語られている。
豊臣秀吉の高松城水攻めにより毛利と和睦が成立した。その前線の城が富山城であり宇喜多秀家のいとこの浮田詮家、後の坂崎出羽守が20年間城主を務めた城と云える。
この坂崎の名前は徳川家康により浮田の名前より変えるよう言われたとなっているが、坂崎なる名前の由来が今一つ不明だ。
家康の孫の千姫を大阪城夏の陣の天守閣が燃え落ちる中を救出したのが坂崎出羽守との説があるが定かでない。
本多忠政との婚姻を良しとせず屋敷に立てこもったことが誤解となり津和野藩が断絶となった。所が熊本藩に坂崎家が家老職として抱えられていて柳生家家臣が調査した記録が残っている。
津和野町に坂崎家が幕末まで熊本藩で続き、東京におられるとの情報がある。
岡山より津和野に行った家臣団の外に坂崎を名乗る家臣が坂崎勘兵衛、坂崎内匠、五郎左衛門、大学、七郎左衛門がいた。
浮田詮家と異母兄弟の弟がいて、その母が坂崎家よりの方で名乗る切っ掛けとなった可能性が高い。その当たりを示す公文書は全くない。
「柳生新陰流」記録
宝暦八戌寅年、臣(信之)細川家ノ士鳥糧市兵衛ニ合シ、坂崎氏ノ話ニヲヨフ。今同家中肥後国熊本ニ士大将坂崎兵庫某、禄三千石、是則羽州成政ノ弟ノ家ニシテ、元和ノ初年、仕干ニ国主云云。臣按、成政自記ニ載ル同苗坂崎内匠・同織部・同五郎左衛門・同大学・同七郎左衛門是也。右肥後ニ在処此曹ノ中カ、将平四郎ノ事力、可ニ追号。右自記ノ中家老ハ衣笠若狭守。吉見備前守也。何茂子孫興廃ヲ不詳。坂崎氏ノ家紋ハ二階笠四目結也。
松田是尋記日、享保年中、浅草海禅寺ニ到リ、成政ノ墳墓ヲ捜尋ス。文字不分明ニ云。臣(信之)宝暦元辛末十月、再依ニ君命到ニ彼寺尋求ス。其墳不審故過去帳ヲ求テ閲ス。法号年月顕然トアリ。
下ニ酒井出羽守殿・坂崎出羽守殿也卜記アリ。数回及問其審寺僧云、此寺元神田ニアリ、寛永年中此地ニ遷、其後無ニ施主墳墓頗退転紅スト云。故金二百匹ヲ呈シ茶湯ス。今茲宝暦七丁丑十一月武州品川東海寺中妙解院ハ、法徳寺開山伯叔ノ派系ヲ以、累代懇篤、故二其事ヲ談シ別院少林ニ成政ノ神主ヲ納玉フ。同十二月二三日、為ニ正使臣(信之)副使留守居鈴木三太夫誉就、香火記幵文ヲ寄付シ玉ヒ、法会執行アリ。当住ハ大川和尚也。記文左ニ写。
最後に、矢坂山は古代は吉備の中海の岩井島として万葉集に松も歌われ、桃太郎伝説の地でもあり、江戸時代には備前軍記を書いた土居常平と著名人が多く出た。山桜は勿論コバノヤマツツジを忘れてはならない。
さらに、大野村誌に書かれている岸一太は医師としてばかりでなく、大正時代に登頂可能となった黒部の剣岳でモリブデン鉱山を見つけ日本初の飛行機製造や、赤羽飛行場をつくった。
今NHKの歴史研究家として活躍している磯田道史氏も大安寺高校の出身で校歌にも矢坂山が歌われている。
今後も史跡を大切に保存せねばなるまい。

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