備前軍記21


 

NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」第19回「非情の罠」は、有岡城、茨木城、高槻城など、摂津一国が毛利に寝返り、足利義昭、石山本願寺、三木城ともつながり、荒木村重の謀反は、規模なものとなった。信長の命で秀吉と明智光秀は、有岡城を訪れ、滅びの道。裏切り者のたどる道と説得したが村重の覚悟はかった。

職隆の使いの伊吹文四郎が、御着城の小寺が村重と通じ、籠城の支度を始めたという。官兵衛は姫路に戻り、評定を開いた。御着を攻め落とすほかないとする九郎右衛門の意見に大多数が賛成した。官兵衛はそれでは義が立たぬと御着に向かった。御着では籠城の準備が進んでいた。村重の妻のだしからの謀反は本意でないとする書状を見せた説得に動かされた「村重が翻意すれば考え直す」と政職は約束した。

「人間五十年下天のうちを比ぶれば夢幻の如くなり……」と敦盛を舞う信長は、鬼の舞であった。

一方、毛利の水軍が本願寺に兵糧を運ぶと村重に情報がはいって喜んでいた。そこへ官兵は秀吉・半兵衛の生きては帰れぬとの説得にもかかわらず、単身、有岡城に乗り込んだ

そこで「官兵衛がそちらに行くので殺してくれ」と書かれた政職からの書状を見せられた。愕然とする官兵衛は縛りあげられ、牢に入れられた。

天正6(1578)年11月、信長は自ら軍を率い、摂津に向け出陣した。

官兵衛には底知れぬ暗闇が待ち受けていた。

☆宇喜多上方勢と和睦並びに小西弥九郎の事

直家は、その後織田・羽柴の上方勢と毛利家との勝負を見はからい、病気と称して出陣せず、彼方に付かず、此方にも付かずという態度であったが、その去就をきめるため、老臣達を集めて意見を求めた。その時、戸川平右衛門が進み出て、

「この度の一度や二度の合戦で、その勝負がいずれであろうと、それで天下の行方を占うことは出来ませぬ。信長公の威光、秀吉の合戦の仕様、賞罰の公平さなどこれまでの経歴から考えるに、天下は必ず織田家に帰するでありましょう。当家の行く末の御為には、少しも早く秀吉を介し信長公に付かせられるが得策と存じます」

と諌め、他の重臣達もみな同調した。

直家ももっともと思い、信長に和睦を望んだが、信長とても簡単に許容する筈はないし、秀吉を頼み、彼を介して再三申し入れたいとも思ったが、兼ねて戸川平右衛門の二男孫六を、毛利家へ人質に出して居ることでもあり、さてどうしたものかと思案した。

平右衛門は、

「孫六が事は少しも御案じ召さるな。御家の大事をどうして某の倅などと替え申すことが出来ましょうや。これは天運にまかせるばかりでございます」

と意見し、織田家との和睦を重ねて進言した。

直家はこの平右衛門の言葉に感悦し、

「それでは上方と一味することに決定する。孫六については追って取り戻す手段もまたあるであろう」

と語り、織田家との講和を進めることにし、まず播州の秀吉のもとへ、足立太郎左衛門を使者とし、多くの進物を揃えて遣わすことになった。

しかし和睦の一件は、信長が許容せぬところを無理に秀吉に頼むための使者であるから、大層むずかしい役目である。誰が秀吉と親しい者を使者に添えて遣わさねばならぬ。誰か適当な者はいないかと思案した。

その頃、岡山城下の町人に小西屋弥九郎なる者がいた。和泉国堺(現大阪府堺市)の生まれで、秀吉がまだ「猿」と呼ばれていた時分の竹馬の友で、当時も秀吉から目をかけられていた。この小西屋弥九郎を呼び出し、足立に差し添えて遣わしたところ願いを許され、以後は何につけても相談せよとの返答であった。

そこで直家は、秀吉へ加勢のためと称し、花房弥左衛門正成に侍・足軽を添えて姫路の秀吉のもとへ遣わした。

その翌年の天正七年(一五七九)の秋、秀吉は安土城に参り、信長に直家が味方に参ったことを言上したが、信長は、

「伺いも立てず、勝手に交渉するとは宜しくない」

となおも直家の願いを許さなかった。しかし秀吉はさまざまに取りなし懇願して、十月晦日に至ってやっと許され、直家が織田家に味方することとなった。

このことが岡山に伝えられると、直家は浮田与太郎元家を御礼の使者として、摂津国昆陽野の織田信忠の陣所に遣わして御礼を言上させ、また播州の秀吉のもとへは、直家自ら赴いて対面し、その節の礼を述べた。この時信長の執奏によって、直家に従五位下の叙爵があったという。

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