ベンガラ塗り


ベンガラ塗り
 朱塗りと紹介しましたが、柱に塗った状況を見ると「ベンガラ塗り」が適切のようです。
 部材を加工した後、塗の粉を塗って、墨を混ぜたベンガラを塗って仕上げたようです。漆・柿渋・菜種油を混ぜたようですが、漆でないことは確かです。
 棟上げの前に、屋根藁吹きするのと同様に村人が集まって、部材の加工が終わるごとに塗っていったのでしょうか。離れを改築する際、天井のベンガラ塗りを手伝いましたが、工務店がベンガラを塗って来た板を菜種油(ごま油の方が乾性油で触るところは好ましいそうです)を浸み込ませた雑巾でベンガラが着かなくなるまで何回も拭きあがました。木目が綺麗に浮き上がりました。大変手の架かる作業でした。
 年末の大掃除のときは、柱・敷居を菜種油で吹き上げるため黒光がしていました。床下の土台、床、外壁にも塗ってあったことにおどろかされました。江戸時代にはベンガラを塗ることが通常の工法だったのでしょう。吹屋の町並みにはベンガラが塗ってあり落ち着いた歴史を感じますが、最近の吹屋郵便局のような外観だとしたら異様です。ちなみに、我が家の郵便受けには、ベンガラに柿渋を混ぜ塗っています。柿渋が日ごとに落ち着いた褐色の色合いになります。
 酸化第二鉄に防腐作用があるとされていますが、その機作はよくわかりません。
 
 【べんがら】
 べんがらは、酸化第二鉄を主成分とする安全な無機顔料です。黒・赤・黄・ベージュ・茶・朱など様々な色があります。その酸化第二鉄には防虫・防腐効果があり、有史以前から人類に馴染み深い赤色顔料として、今日に至るまで、漆の椀、化粧品、神社仏閣の彩りに使われてきました。現在、無害顔料として、食品、塗料、化粧品、インキ等に広く利用されています。

 建築では、抗菌・防水効果のある柿渋と一緒に塗ることにより、防水・防虫・防腐・抗菌効果が得られます。
 調べていくと、柿渋にはホルムアルデヒドを吸着する作用もあると記されており、 
柿渋入りのべんがらは強力な木材保護剤といえます。

 昔、べんがら塗りは、社寺など特殊な建造物では化粧としての役目もありましたが、民家では、木材保護剤としてのみ認識され、塗装職人が行う作業ではなく、主に、手伝いさんや大工さん、または専門の職人さんが建て前(上棟)以前に作業を担っていました。そのため、はけ塗りではなく、木材にとの粉を塗るように擦り込みによって塗布していたようです。
 べんがらという言葉は、インドのベンガルに産する黄土を焼いて作った赤色の顔料に由来するようです。

http://www.tabara.jp/jo_ben.html

吹屋郵便局

 
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